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戦前のベビーローライ1

  • 執筆者の写真: Mika Morizaki
    Mika Morizaki
  • 2021年10月20日
  • 読了時間: 2分

更新日:5月1日


Rolleiflex 4x4(愛称ベビーローライ)というカメラには、戦前モデルと戦後モデルがあります。1928年に最初のローライフレックスオリジナル(117フィルム使用)が作られてから2年後に作られたカメラで、巻き上げがクランク式となり、後のスタンダード(6x6)に引き継がれる元となるカメラでもあるのです。

Rolleiflex 4x4 Original 411
Rolleiflex 4x4 Original 411

戦前のベビーローライの種類は、Originalの410・411、Model2 420・421、Model3 422・423、Mode4lのスポーツという7種類が存在します。フィルター類は、28.5mmの被せ式で、ローライスタンダードと共通して使うことが可能。(スポーツのみパヨネット式) Original〜 Model 3には、Tessar 60mm F2.8とF3.8とある。Sportsは、F2.8のみ。ビューレンズは被せ式、テイクレンズはパヨネット1なので、戦後のベビーローライのbay1のフィルターやフードが使えるが、レンズキャップはスポーツ専用でなければつかない。


  左:Black baby   右: Original type411


戦前モデルは、戦後モデルより小さく、同じフィルムを使用するというのが不思議な感じがします。最初のモデルが1931年製造と、80年以上経つカメラですが、きちんとメンテナンスすれば、まだまだ現役で使うことが出来ます。もちろん、レンズはコーティングされていないので、晴天の日は、フードは必須。真夏や真冬の使用は避けた方が賢明なのかもしれません。しかしながら、オブジェにしてしまうのは惜しいのです。戦後のベビーローライとまた違う、いぶし銀のような魅力的なカメラであり、テッサーの写りは、シャープでありながら、どこか優しい。一度はフィルムが絶滅の危機にさらされた127フィルムですが、現在は、かわうそ商店ブランドのモノクロフィルム、Rerapan100F・200、400、カラーネガフィルムRERA RG200、他に海外でも、GP3など数種取り扱いがあり、入手しやすくなりました。今後、使う人が増え、現像できるお店が増えていけば、さらに使いやすいカメラになるでしょう。そして、忘れ去られている個体があるのなら、修理して蘇らせてあげたいと思うのです。6x6より小さいこのサイズは、スナップやお散歩には最適なカメラなのではと思います。


MIKA MORIZAKI


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