金属スプールを入手しよう!
- Kazuyoshi Kawasaki
- 5月8日
- 読了時間: 3分
「FCK127 / 120 TO 127 Film Cuttur」(以下、FCK127)のサイトには、使い方をきめ細かく紹介する動画がアップされています。日本語訳はありませんが、この動画を見ながら行程ごと確認しながら作業を進めれば、誰でもブローニーフィルムから127フィルムを切り出すことができます。
とはいえ、作業行程はそれなりにあるため、実作業に入る前には入念に見てから始めることが肝要。できれば、大幅に期限切れしたブローニーフィルムを手に入れて、1本トライすることをお薦めします。そして、127フィルムを自作するにあたって、是非とも入手して欲しいのが”金属スプール”です。
<POINT①>金属スプールを使用すること
巻き直すために利用する空スプールですが、必ず127用の”金属スプール”を使用してください。


※金属スプールは、軸の両端に爪があります。
普段、巻き取り側に装填するスプールは、撮り終わって現像の際にリールに巻き取った後に残るスプールを使用しているかと。しかし、現在入手できる127フィルムは、いずれもプラ製スプールのため、FCK127で巻き直す際、スプールの爪が折れてしまうことが多いのです。爪が折れてしまうと、せっかく巻き直したフィルムがカメラに装填しても空回りしてしまい、全く用をなさないばかりか、フィルム自体が無駄になってしまいます。また、カメラ側の巻き取り側に装填するスプールも金属製スプールの必要*があるので、できれば2本以上入手してください。幸い、127系は不人気なので、玉数は少ないけれど、それほどコスト的な負担は大きくなく入手できるはずです。懇意にしている中古カメラ店やヤフオク、メルカリ、eBayなどで金属製127スプールを入手をしてください。
*巻き直した127フィルムは、カメラの巻き取り側にも負荷がかかるため、プラ製スプールの場合、1枚目をセットする前に爪が折れてしまいます。また、オートマット機構のあるROLLEIFLEX 4x4(Baby Rollei)に使用することはお薦めしません。(その他の機種においても自己責任となりますので予めご理解願います。)
金属製スプールが用意できたら、先の動画になぞって作業を進めれば万事OKかと思われるのですが、実はそんなに簡単なことではありませんでした。(私自身が過去人柱になっています)
どういうことかというと、ご覧の写真にあるような”巻き太り”が起きてしまいます。

これはなぜ起きるのかというと、元々切り出すフィルムはブローニー(120)のため、フィルム自体はもちろん、巻き紙もブローニー用の長さがあるため、それぞれを調整しない限りは、ほぼブローニーの長さの127フィルムができあがります。ということは、たくさん撮れて(12枚以上)お得じゃん!と考えるかもしれませんが、巻き太りしたフィルムは、装填するカメラによってフィルム室に収まらない場合があります。FCK127公式動画の中でも使用するカメラのフィルム室に収まるように調整するよう説明されているのみです。では、どのようにすれば、適正な長さの巻き直し127フィルムができるのか?について、次回ご説明します。
●FCK127の詳細はこちら
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