【自作127フィルム】⑤オマケ:残ったフィルムの使い道は?!〜110フィルムとして利活用〜
- Kazuyoshi Kawasaki
- 7月7日
- 読了時間: 4分
127スプールへの巻き直しを終えると、元の120スプールに約16mm幅の裏紙&フィルムが残ることになります。

このスプールには「FCK127 / 120 TO 127 Film Cuttur」(以下、FCK127)のパーツが残り、次の127フィルムの切り出しにも支障がでます。捨てるには惜しい。今時貴重なフィルムですから、残ったフィルムをなんとかできないものか?ということの”答”がこちら!

最近ではこのタイプのフィルムを使うのはもちろん、見るのも初めてという方がいるかもしれません。このフィルムは16mm幅で縦横13x17mmフォーマットの”110フィルム”(ワンテンフィルム)といいます。カートリッジにフィルムが収められているため、カメラにセットする際のミスや撮影途中で裏蓋を開けてしまって撮影したフィルムを台無しにしてしまうなどのトラブルを防止でき、カメラの裏蓋を開けてポンとセットするだけで、撮影が始められるということで、一時はとても隆盛したフィルムフォーマットです。現在は、唯一Lomographyのみがカラーやモノクロ、多彩なカラーシフトの110フィルムを製造・販売してくれています。
このLomographyの110フィルムカートリッジに、120スプールに残った”16mm”幅のフィルムを詰めて、無駄なく使い倒そうというものです。
まず、詰め直しにあたり2つのハードルがあります。一つ目はカートリッジ自体です。通常110フィルムを街の写真屋さんに現像依頼すると、ほぼカートリッジの返却はできませんと断られます。というのも、135パトローネのようにフィルムを取り出すことができないため、カートリッジ自体を壊して(割って)、フィルムを取り出すからです。もし、あなたがモノクロ現像等ができるのなら、110フィルムのモノクロ(B&W ORCA 110 ISO 100)を入手・撮影後に、ダークバッグ内で裏紙とともにフィルムを取り出し、自家現像(リールに巻かずにそのままLPLタンクなどに放り込む)できれば、1本分の空きカートリッジを手にすることができます。
二つ目のハードルは、カートリッジの分解です。Lomographyのカートリッジは上下のパーツが貼り合わされているため、カッターなどで切れ目を入れてバラす必要があります。まずは、カートリッジの巻き取り側からカッターの刃を入れ切り開きます。

続いて元々フィルムが収められていた側にも同様にカッターの刃を入れて(手を切らないよう十分注意)上下のパーツを分離していきます。

カートリッジ背面や側面にもカッターの刃を入れ、カートリッジを壊さないよう慎重に作業を進めてください。無事にバラせるとこのようになります。

いよいよ、カートリッジにフィルムを詰めるのですが、ここからはダークバッグ内での作業となりますが、説明の都合上、明室で作業工程をお目にかけます。(フィルムもダミーとして127用の切れ端を使います)
カートリッジから取り出した裏紙の先端(裏紙を巻き込むパーツの反対側)を少し巻き込み、その巻き込みに、127フィルム作成で残った16mm幅のフィルムの先端を入れ、110カートリッジの裏紙にひたすら巻いていきます。


巻きを緩めず巻いていかないと、元のカートリッジに収まらなくなるので注意が必要です。フィルムを最後まで巻き込んでいくとフィルムが裏紙にシール貼りされていることに気がつきます。切り出した元のフィルムの裏紙は使用しないので、フィルムを裏紙に留められているシールから剥がし、後端側を110用裏紙が留められているパーツにいくらか巻き込みます。その状態で、フィルムをカートリッジに収めます。

カートリッジの反対側をかぶせ隙間がなく元通りに組めたら慎重にダークバックから取り出し、マスキングテープなどで切り離した部分を目貼りして完成です。なお、取り出す際は、輪ゴムなどでカードリッジの隙間ができないように留めておきましょう。

なお、この詰め直した110フィルムの場合、パーフォレーションがありませんので、フィルム送りや巻き取りにパーフォレーションを使う機構の110カメラでは巻き上げができないため、使える110カメラには注意が必要です。PENTAX auto110では、この詰め直したフィルムが使えます。ただし、ワインダー(巻上機)を使うとパーフォレーションがないため、最後まで巻き上げてしまうのでワインダーは使わず、巻き上げレバーを使用してください。
この詰め直した110フィルムのメリットは、自分好みのフィルムを110カメラで使えるということです。フィルムの選択の幅がぐっと広がるため、多彩なモノクロフィルムやLomographyのフィルムラインナップに無いカラーリバーサルフィルムを作り出せることです。これにより、110カメラの写真に大きな広がりが生まれることになります。ただし、当然お店(DPE)での現像やプリントなどは望めませんので、自身で自家現像することになります。なお、C-41やE-6の現像キットがILFORD、MARIX、ADOXなどから発売されており、一番のネックとなる薬剤・薬液は市販されているので、モノクロ現像の経験があれば問題なく自家現像ができますので、是非トライしてみてください。
Kazuyoshi Kawasaki